2013年6月12日水曜日

人は何故遅刻するか? -遅刻しないために気をつけている2つの事

世の中には遅刻をする人が多い。
私も頻度は高くないが時々遅刻をする。

自分の遅刻の理由を分析してみると、ほとんどが「早く家を出た事に対する油断」に集約される。
私は可能な限り遅刻をしたくないと思っており、予定の時間より10分~15分程度早く到着するよう交通機関の時間を調べ、駅まで行くのにかかる時間と、起きてから家を出るまでの時間をやや多く見積もっておく。そのため、予定より少し早く家を出て、少し早めの電車に乗る事が多い。
しかしこれが要注意で、早い電車に乗ったものの実は特急に追い抜かされてしまったり、乗り換え時に普通電車に乗るところを急行に乗ってしまって目的の駅を過ぎてしまったり、というケースが発生する場合がある。
対策としては

・予定と違う電車に乗る場合、それで予定通り到着するか乗る前に調べる
・電車の行き先と種類を確認する

という事が挙げられるが、遅刻する事そのものが割とレアなので忘れてしまいがちだ。
なお、学校や会社などに関しては習慣づけられているのと、基本的には30分以上前に到着するようにしているため、幼稚園から数えて遅刻ゼロで、電車が遅れた時でさえ始業時間に間に合わなかった事はない。

一般的に人が遅刻するパターンは以下のように分けられると思っている。

  • 遅刻しても良いと思っている
    • そもそも遅刻そのものを気にしない
    • 気にしないわけではないが抵抗が少ない
      • ある程度の遅れまでは経験的に許容されると考えている
      • 周囲が時間通りに来ない傾向にあるので遅刻に抵抗がない
      • スケジュールが詰まっており、遅刻しても仕方がない
  • 基本的に遅刻するつもりはない
    • 行動が遅れてしまう
      • 寝坊してしまう
      • 家を出るのが遅くなってしまう
        • 気がついたら時間を過ぎている
        • 思ったより準備に時間がかかってしまう
      • 目的地までの経路を検索したらすでに出発するべき時間を過ぎている
    • 移動のミス
      • 間違った電車に乗ってしまう
      • 最寄り駅から目的地への移動で迷う
    • 不可抗力
      • 前の予定が押してしまう
      • 交通遅延


「遅刻しても良いと思っている」層の人に対しては、なんともアドバイスのしようがないのだが、「基本的に遅刻するつもりはない」人に対してはある程度出来る事がある。
遅刻したくないのにしてしまうという場合、多くは「準備と見積もりの不足」という点に集約される。

家を出るまでにたいていの場合、

  • 目的地までのルートを調査する
  • 調査結果から出発する時間を決める
  • 持ち物を用意し、身だしなみを整える
というプロセスを踏む。
目的地までのルート調査は前日もしくは十分な時間の余裕を持って行われているはずだ。
当然、これが出来ておらず直前になって調べると、すでに間に合わないというような事が発生する。
ルートを調査した際に乗り換えが発生する場合、その時間が妥当かどうかという事も考えておいた方が良い。例えば、階段からもっとも遠いところに乗ってしまった場合や、乗り換え移動中に方向を間違えてしまった場合、なども想定して余裕を持っておくと安全だ。特に初めて乗り換える駅などに関しては要注意だ。

また、朝起きてから家を出る場合、何時に起きるかという点も重要だ。これはもちろん、寝る時間のコントロールも含む。当然ながら、標準的な睡眠時間が6時間の人間が、朝6時に起きるから12時に寝ようと思うとたいてい失敗する。寝ようと思ってから実際に行動を起こし、布団に入ってから寝付くまでの時間分、余裕がなければならない。
起きてから準備をし、家を出る前の時間を見積もる必要もある。毎日の通勤、通学などに関しては行動が最適化されているので比較的短時間で家を出る事が出来るかも知れないが、いつもと違う場所へ行くときは注意が必要だ。

起きた直後は頭が十分に働いていないので、出来れば家を出るための持ち物一式や着る物などは前日に用意しておいた方が無難だ。身だしなみに関しては、ゆっくりやって作業を終えるのにどの程度かかるかは把握しておくと大急ぎでやるはめにならずに済む。

家から駅までの道のりは、たいていの人は何分程度かかるのかわかるはずだ。しかし、これに関しても自分が把握しているのがどの瞬間からどの瞬間までの時間なのか、という事を意識した方が良い。ドアを出てから駅の改札に入るまでの時間を「駅までの時間」と認識しているというケースがよく見られるが、準備を終えて家を出ようと思ってから駅の改札に入り、ホームへ移動してドアから車両の中に入るまで何分と見積もっておいた方がより確実だ。前者になりがちなのは、時計を見るタイミングが家を出て移動を開始する瞬間や、駅に入って電光掲示板を見る瞬間などになるからだ。

駅での乗り換えなどに関しては、予め調べたものをスマートフォンのカレンダーなどにメモとして入れておくと便利だ。乗り換え案内AppやWebサービスではたいてい検索結果をテキストで出してくれるようになっているのでそれを使う。ホームの番号、行き先、種別、時間は入れておきたい。
ホームの番号があれば駅内での移動に迷う事は少ない。時々、特定の階段からでは行けないホームなども存在するので注意深く案内を見る必要はある。

また、目的地の最寄り駅から出て歩く場合や乗り換えをする時に、どの改札から出るのか、南蛮出口から出るのか調べておくことも必須だ。前述のホームの例もそうだが、駅の中では固有改札名や番号さえ把握しておけば、見当外れの方向へ行ってしまう事はほとんどない。

さて、ここまで読んでみると書いてある事が細かい、思ったよりもやる事が思えるかも知れない。だからこそ、これを明文化してみる必要があった。事前に調査や準備をしていない場合、出かける直前や移動中にこれらの作業をこなさなければならない。それこそ何より面倒な事ではないだろうか。

私の場合は以下のような流れで行動している。

  1. 予定が決まったらGoogleカレンダーに大まかな予定を入れておく(ブッキング防止)
  2. 予定の日が近づいて来たら移動中など空き時間を利用して移動経路や時間などを調査しておく。この時、まず家から目的地までGoogle Mapで検索をし、おおまかな時間を徒歩ルート込みで把握する。私自身はGoogleの経路検索をあまり正確と思っていないのと、ホームの番号の情報が表示されない、テキストデータが出て来ないなどの理由で路線検索には別なサービス(WebではJorudan、iPhoneではNavitimeの経路検索)を使っている。調べた結果はiPhoneのメモ欄に入れておく。
  3. 前日までに必要なものがあればメモ欄に書き加えていく。常に持っているわけではないものや、他にカバンに移動させておかなければならないものも書いておく。名刺、充電器、モバイルバッテリーなど。
  4. 前日になったら寝る前にメモ欄を見て持ち物をチェックし、準備しておく。次の日の天候や気温なども調べてリビングに出しておく。また、駅から出た後のルートなどをGoogle Mapで調べておく。そのままにしておけば当日Google Mapを開いた時もその状態で保持されている。準備を忘れないように、予め前日に予定がポップアップするようにセットしておく。
  5. 起きる時間を設定し、目覚ましをセットする。また、家を出る10分程度前にもアラームが鳴るようにしておく(鳴るまでに準備を済ませておくのが目安) また、自分の標準的な睡眠時間が取れる程度の時間にちゃんと寝ておく事も重要。
ポイントはたった2つだ。

  • 準備を分散する

    空き時間に調査を済ませておく、前日に用意出来るものはしておくなど。
  • 自分の実行動時間に合わせて予定を立てる

    「明日は目覚ましが鳴ったら早く起きよう」「手際よく準備をしてさっさと家を出よう」というように、いつもより効率的に動こうと思うと失敗しがち。いつもどの程度の時間がかかるかどうかを把握し、その分だけ早く行動を開始するように見積もれば慌てる必要はなくなる。

以上のように書いてはみたものの、これが誰もに有効で簡単な方法だとは思っていない。あくまで自分はこうしているという話に過ぎない。
しかし、つい遅刻してしまう、でも遅刻はしたくないと思うのならば、自分がどういった時に遅刻してしまうのかを考え、それをリストアップし、それぞれの対策を考えてみてはどうだろうか。自分の行動を記録し、分析する事で何らかの解決策が見えてくるかも知れない。「わかってはいるけれども実践出来ない」という時は、何故実践出来ないのか、どうすれば実践出来るのかというところまで考えてみれば良い。それでも出来ないと思うのならば、それはそれで仕方がない。考えて実践するコストの方が遅刻して申し訳なく思うコストよりも高い、というだけの話だ。

なお、私自身は遅刻をする友人知人に対しては、標準的にどの程度遅刻をするかある程度把握し、その分だけ待ち合わせ時間などを早めに設定しているし、仕事においては致命的な遅刻をすればその分だけペナルティがあるというだけだと思っている。遅刻をする人に対してこれといって悪い印象があるわけではなく、本エントリはその是非を論じるものではないという事は付け加えておく。

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